UTとは
Ultrasonic Testing(超音波探傷試験)の略です。
1.超音波
超音波とは「人間の耳に聞こえないほど周波数の高い音」と理解されています。
人間の耳に聞こえる音波の周波数は20~20,000 Hz(ヘルツ=サイクル毎秒)と言われており、一般に20,000Hzすなわち20kHz(キロヘルツ)以上の周波数の音波を超音波と定義しています。
2.超音波探傷試験
超音波洗浄(時計部品、眼鏡、宝石など)、超音波加工(ダイヤモンド等硬くてもろい材料)、超音波溶接(薄板、細線、電子部品のリード線)、超音波加振(金属組織ノ微細化、脱気)など、多くの分野で超音波が利用されています。
超音波を情報の媒体とする方法に、ソナーと呼ばれる潜水艦の位置を探る潜水艦探知器や、魚群探知器、海底までの測深器等があり、いずれも山びこの原理(反射法)を利用しています。
これらと同様に、鋼板や鋼管等の素材や、溶接部に超音波を利用し、きずの有無の検査や素材の板厚等を測定する方法を、まとめて超音波探傷試験と呼んでいます。
3.超音波探傷器
超音波探傷器には探触子(プローブ)と呼ばれるセンサが電気的に接続されます。
探触子は圧電素子と呼ばれる強誘電体の一種からなり、電圧を加えると伸縮する性質があります。
逆に、振動や圧力が加わると電圧を発生する性質もあります。
超音波探傷器にて高電圧の高周波パルスを発生し、この電圧により探触子の圧電素子を振動させます。
その結果、超音波が発生し試験体内へ伝わっていきます。
きずや面等の反射原があると、そこで超音波が反射し、今度は探触子に超音波の振動が伝わり、圧電素子により電圧が発生します。
その電圧は超音波探傷器で検知され、超音波の送信から受信までの時間と、受信した電圧の大きさの関係をブラウン管(CRT)や液晶(VDT)等の超音波探傷器の表示器に表示されます。
これにより、探触子からきずまでの距離や、きずの大きさ、形状等を判断します。

